[予算委員会]男性の育児休業について
予算等審査特別委員会がはじまり、初日の総務費で男性の育児休業に関して質疑しました。
新年度(令和6年4月~)は男性育休取得奨励金という新事業が始まります。(議案が通れば)
男性育休取得奨励金事業(予定)
概要:男性の育児休業取得を促進するため、男性従業員が一定期間以上の育児休業を取得した企業へ奨励金を交付する。
支給要件は以下の通り
項目 | 内容 |
助成対象 | ・業種に関わらず、常時雇用労働者数300人以下の企業等 ・男性従業員が一定期間の育児休業を取得し、復職後勤務を継続 |
助成金額 | ・2週間以上1か月未満の育児休業の場合 10万円 ・1か月以上の育児休業の場合 20万円 |
交付回数の上限 | ・1事業者あたり1年度につき1回限り |
支給件数見込み | ・79件 |
実はユニセフの調査によると日本の男性育休制度は世界一だそうです。
収入保障の長さや最大給付期間の長さが要因とのこと。
しかし、日本では制度に劣る諸外国よりもかなり低い水準の取得率に留まっています。
厚労省アンケート等や各種報道によると、「制度はあるが周囲に気を使って取れない」や「自分が抜けると仕事が回らない」「職場が育休を取れる雰囲気ではない」などが原因で低迷しているようです。
こうした市の奨励金で1件でも男性の育休が増えれば良いことですが、しっかりと事業の総括はこれからも必要です。
また、今回の質疑では仙台市役所男性職員の育休についてを取り扱いました。
仙台市の男性育休取得率は目標が堅調に推移しており、年度途中で情報修正しました。(と言っても目標がそもそも低いですが)
任命権者合算 | 35%以上 |
市長部局 | 85%以上 |
教育局 | 50%以上 |
消防局 | 50%以上 |
企業局 | 50%以上 |
一見意欲的な目標で良いことかとは思うのですが、そもそも目標を分けること自体が平等な取得にならないのではないかと危惧するところです。
そしてこの目標を修正前の期間の令和4年度にあてはめてみると
市長部局 | 59.8% |
教育局 | 15.9% |
消防局 | 36.5% |
企業局 | 44.2% |
教育局、つまり学校の先生だけ6人に1人しか育休を取れていないことがわかります。改めてですが、育休は権利です。性別によらず、どのような立場でどのような職種であれ取得できるようにするのが企業や使用者の義務だと考えますし、私も仙台市議会議員としてまとまった育休を初めて取得させていただきました。
仙台市の進め方は全体では上がっていますが、部局によって差が出ている現状は変わらないのではと指摘しました。私も元会社員で組織の目標の重要性についてはよくわかっています。目標の上方修正は賛成しつつ、部局で目標を分けてしまわないように、学校の先生が育休をとりやすいように取り組んでいただきたい旨、質疑しました。